開演前
2月2日土曜日、渋谷MilkyWayで行われた姫イド隊の活動休止前最後のワンマンライブ『姫イドWonder Party!〜明日へ連れていくよ〜』に行ってきた。
午前11時開演、10時半開場というかつてないほど早い時間のワンマンライブ。開場5分前にはMilkyWayのあるビルに見慣れた姫イドファンの姿の一団を発見。受付場所を訊くと3階ということで3階に行って予約していた名前を言ってチケットをゲット。前売り料金+1ドリンクで2600円。
受付の若い女性が名簿にチェックをしていくのだけれども、その名簿を見ると右端の数字が60を超えていて驚く。前回のワンマンライブの倍の人が来るというイメージ。2日前に予約を入れた自分のナンバーは59だった。
ちょうどそのチケットを売っている場所にスタンドフラワーが出ていたので、撮影して大丈夫か訊ねる「大丈夫だとおもいますよ」と言われたのでパシャリ。活動休止前サイトのライブということもあって、スタンドフラワーも気合が入っている。ひとつは姫イド隊のファンから。そしてもうひとつは3年間姫イド隊がレギュラーを務めた文化放送 超!A&G+の生放送番組『A&Gサタデーライブ!』から。
いつもおもうけれども、この番組のスタッフのかたがたは本当にすてきだなとおもうし、そんな人たちと一緒に番組を3年もやってこれた姫イド隊は幸せだなとおもう。生放送を3年間現場で見てきたので、その優しさは自分にもそれなりにわかる。この人たちのおかげでいつも姫イド隊が心からの笑顔で番組をやってこれたのだから。
1階に降りていくとなにやらやってる人がいるなとおもったら、4人それぞれに渡す色紙を書いていることが判明。色紙に直接書くのではなくて、メッセージを書いたシールを貼っていくスタイル。この作業はMilkyWayに入場してからも続いた(もっと言うと完成したのは終演後の物販&チェキ会のとき)。
開場時間になって階段に番号順に整列。番号が若い順に10人ずつ入場していく。スタッフの女性(やはり若い)にチケットをもぎってもらい、ドリンク引き換え用のチップを受け取って入る。
自分が入ったときにはまだフロアのあちこちにスペースがあって、行き来するのも楽で、バーカウンターで透明なプラスチックのコップに氷とともに注がれたソフトドリンクのコーラをグビグビッと飲んでカップを戻すのも簡単だったけれども、徐々に人が増えていくにつれてフロアのスペースも狭くなっていき「ほんとにこんなにたくさん来るんだ」と驚きを肌で感じる。
MilkyWayは入って左手に有料のクロークがあるものの、多くの人はやはり壁ぎわに荷物を置いている。だんだんと人がフロアが埋まるにつれて「ライブ始まったらジャンプもするし、これならクロークを使ったほうがいいかな」とおもい、ライブ用の着替えが終わってから200円を投入してコートとバッグを入れて鍵を抜き取る。
鍵は腕につけられるバンドがなかったので、ポケットの中に入れるしかなかったので不安だったけれども、なくすこともなく終演後に無事に荷物を取り出せた。
手には光る棒、ポケットに手帳とペン。位置はほぼまん中。会場の後部はライブ後に行われる物販テーブルが用意されていて(その後ろの高い位置にミキサー卓)、その前を人が行き来するので壁にもたれることもできないので、そこに陣取ったら邪魔だろうとおもい断念。
開演10分前くらいになって2016年に1年間姫イド隊として活動してきたえりぴんく(富沢恵莉さん)の姿が入口に見える。えりぴんくは姫イド隊のワンマンライブ皆勤賞。
未だに姫イド隊にとってえりぴんくの存在が大きいことは多くのファンがわかっていることだとおもうけれども、えりぴんくは自分がこれまでに仕事で関わった人のライブやイベントにオフの時間を使って顔を出すことを心がけているのは想像に難くない。
それがいかに大切かということは最近のみかりんを見ているとよくわかる。
『本気!アニラブ』第10期のパーソナリティ(そして番組のテーマ曲をお互いに歌った)というつながりで学園祭学園のイベントを見に行ったことがきっかけで、そのご学園祭学園のイベントに出演することになり、その影響もあってか学園祭学園のTシャツを着ている人がこのワンマンライブにも来ている。そして終演後のチェキ会ではみかりんにいつもより長いができていた。もちろんそれは姫イド隊を誰より長くやってきたなどの理由もあるとはおもうけれども。
Twitterを見ているだけでも自分の人生すべてをかけて夢を叶えようとする姿勢をいつもえりぴんくに感じる。そしてその夢を諦めない姿勢を現在の姫イド隊のメンバーひとりひとりが受け継いでるのだと勝手におもってる。
ほかにも会場には『A&Gサタデーライブ!』で3年間MCを務めた松田裕市さんと湊元りょうさん、湊元さんの代打MCを務めたさん卯野春香さんをはじめ、姫イド隊の4人がそれぞれソロでパーソナリティを務めた『本気!アニラブ』のファミリーである草本夏明さん、涼本あきほさん、嘉陽光さん、吉野瑞穂さん、永井瑠梨さん、成田麻実さんがいたことがTwitterでわかる。ちなみにえりぴんくも『アニラブ』ファミリー。
成田さんはみかりんと一緒にプレシャスリズムとして『アニラブ』第3期のオープニングを歌ったり、姫イド隊の"キラキラヒカル"や"カラフルスマイル"の振り付けを担当した人物で、同じCDに永井さんのユニットH@PPY R♡SEの楽曲が収録されている。
2ndワンマンに続いてまぶち凛恵さんの姿も。まぶちさんはみかりんやなのちゃん、えりぴんくなどと劇団神保町界隈の舞台で共演している人なので、自分以外にも舞台を見てなじんでいる姫イド隊のファンは多いとおもう。
みかりんのTwitterを見ているとわかるけれども、この日来場している関係者の中でプライベートでみかりんと親交のある人の多さに驚く。
この日の客層は男女比で言うと8:2ぐらいぐらいのイメージで、女性客の半分ぐらいはメンバーの知り合いのおなじ業界の人なのだとおもう。
開演前に流れていたBGMは最近の曲ではなく、どちらかというと姫イド隊のメンバーたちよりもファンの年代の胸に刺さるような選曲で、自分がわかっただけでも林原めぐみさんの"集結の園へ"(2009年)、坂本真綾さんの"プラチナ"(1999年)、松澤由美さんの"YOU GET TO BURNING"(1996年)などが流れていた。
この選曲についてチェキ会のときに訊くのを忘れてしまったけれども、よくよく考えてみると"集結の園へ"はみかりんが好きな『新世紀エヴァンゲリオン』のパチンコ機『CR新世紀エヴァンゲリオン 〜最後のシ者〜』のイメージテーマだし、"プラチナ"はちぃちゃんの好きな『カードキャプターさくら』のオープニング曲なわけで、ファースト・ワンマンライブのときに4人でロボットアニメの曲をメドレーで披露したこともあっただけに、ロボットアニメである『機動戦艦ナデシコ』のオープニングだった"YOU GET TO BURNING"もメンバーの誰かの好きな曲なのかもしれない。
開演 ~ まめいどたい
開演時間になってフロアの電気が落ち、SEに合わせてみかりん、ちぃちゃん、きょーこさん、なのちゃんの順にひとりずつ登場。1曲目の"キラキラヒカル"(2017年のオリジナル曲)が当時の衣装で始まる。
いきなり大きくもりあがり、12月の『アニラブオールスター2018』のときのように、姫イド隊のワンマンライブらしからぬ熱気の強いコールが飛び交う。
フロアのほぼまん中で聴く感じでは音響的にはやや厳しい部分が最後まであって、メンバーの歌声が音楽に埋もれてしまうように感じる瞬間があって、さらにそこにコールがかぶると歌詞どころじゃなくないという感じもあった。
ファンだから歌詞はわかってるけれども、そのバランスが初めて見に来た人にとってどんな印象だったのはわからない。フロアの前方で見ていたファンの人の話だとライブ中ちゃんと歌声は聞こえてたみたいなのでポジションの問題もあったかもしれない。
こうゆう場所でライブを見ていておもうのは、『サタデーライブ!』などの文化放送のスタッフのミキシング技術のよさ。あるいはサテライトプラスやメディアプラスホールという会場の音響のよさ。
ライブハウスだと音楽と歌声を立体的にミックスしようとおもうのだとおもうけれども、バンドならその考えで上手くいくけれども各楽器の位置を変えることのできない音源を使ったアイドルや声優のライブではその考えかたは捨てないといけないのかもしれない。
かなり歌声を立てることを優先してミックスしようとおもわないと歌声は音楽やコールに埋もれてしまうのがよくわかる。
のちに放送されたこのライブのダイジェストである『姫イドWonder Party! ライブスペシャル』を見て、現場で聴く以上の音のバランスのよさに驚いた。そして4人の歌声のクオリティの高さにも。
姫イド隊のファンでよくライブに来る人はどちらかというとアイドルのライブのようなコールを苦手として、純粋に4人の歌声を楽しみたいという人が多く、そういった人たちのための空間だったこれまでの2回のワンマンライブとは大きく違うスタートだったとおもう。
『サタデーライブ!』や『A&Gオールスター』のロビーステージ、『アニラブオールスター』など、いつどこで見たかによって姫イド隊のライブの印象は変わってくるし、その人の中で姫イド隊のライブに求めてくるものは違うのだとおも。その価値観の衝突のようなものをいきなり見た気がして、自分だけかもしれないけれども、もりあがっている反面少し置いていかれたような感じは否めなかった。
そうゆう意味で前方に固まっていた姫イド隊のライブによく来るファンの人たちの判断というのはよかったのかもしれない。会場の混み具合が自分にとって予想外だったこともあって、あまりにも中途半端な位置どりをしてしまったのはこの日の大きな反省点。
ステージがおもいのほか低くて、1メートルもないくらいの高さなので、正直そこまで視界もよくない。4人を同時視界に入れるのは不可能なくらい、前の人の頭に遮られる感じだったので、本当にもっとポジショニングを考えるべきだったとおもう。ライティングなんかも放送を見て「こんな感じだったんだ」と知るくらい。
おもいっきり後ろに行けば、実は会場の半分より少し後ろぐらいの高い位置にモニターがあったから、映像で4人がちゃんと見られたりした。
"キラキラヒカル"が終わって最初のMC。このワンマンライブが文化放送超!A&G+で特番として流れることをこの段階で知る。
ステージのまん前のど真ん中に定位置のカメラが1台置かれていて、上手のはじっこには三脚にカメラを載せて、姫イド隊のたくさんの現場を見守ってくれた中村さんが撮影していた。
てっきり12月の『アニラブオールスター』が中村さんにとって活動休止前最後の姫イド隊だとおもっていただけに、その姿を見てとても嬉しかった。そして撮影たライブをディレクターとして編集してくれたのも中村さんということで、その映像に姫イド隊とファンへの愛情を感じずにはいられなかった。
そして中村さんと逆の位置の下手にはおなじく文化放送の宮野さんがハンディカメラで撮影していた。宮野さんもいろいろな場所で何度も姫イド隊のライブを見てくれて、1stワンマンにも来ていたりと、ここまで見守ってくれて頭が下がる想いでいっぱいだった。
「みんなもりあがってくれるかな~」というちぃちゃんの言葉に「おぉ~~っ!!」とか「イェ~~!!」という声があがるもののちぃちゃんに正される。「わたしをタモさんだとおもって言ってね。みんなもりあがってくれるかな~」「いいとも~~!!」。
なのちゃんが「トゥインクル星人のみんな~!!」と言う声に戸惑うフロア。しかし「地球人のみんな~!!」と言うと今度は元気に「おぉ~~!!」とみんなで返す。
「光る棒を振る準備はできてますか~??」と言うみかりんにたくさんの光る棒が上がる。この日は会場の向かいが東急ハンズで、開演より1時間前から営業していたということもあって、光る棒を急きょハンズで買った人を2人ほど知っているけれども、もしかしたらほかにもいたかもしれない。
きょーこさんが「恒例のやついきますね。男の子~!!」「次は女の子!!」と言ったかとおもったら「メガネ~!!」と言って自分で「フゥ~~!!」ともりあがる。どうやらコンタクトレンズの人もメガネにふくまれてたらしい。
そしてみかりんが「メガネくもらせていくぞ~!!」と言って始まったのはアニソンカバーの"正解はひとつ!じゃない!!"(探偵オペラミルキィホームズ)。ものすごい熱気をはらんだまま、ちぃちゃんの「みんなコブシを上にかかげろ~!!」という言葉に続いて"Don't say "lazy"(けいおん!)、そして"コネクト"(魔法少女まどか☆マギカ)と続く。
ここまで飛び交うコールが1曲目から変わらず続く展開だったものの、"コネクト"では自分より少し後ろでひとりだけが「タイガー、ファイーヤー」と叫んでいただけでほかの人は静まり、自分がおもっている以上にみんな曲の意味を理解してコールしていたことがわかった瞬間だった。
"コネクト"は姫イド隊にとっては祈りの曲だ。2017年12月の『サタデーライブ!』で「また来年もこの場所に戻ってこれますように」という意味を込めて、この年の最後の出演となる回にこの曲を初披露した。
だからこで歌われる"コネクト"もそのときとおなじように、「またいつか姫イド隊として活動できますように」という祈りだとおもった。
なのちゃんの2019年1月1日のツイートに「やりたいことは沢山だけどもう夢を諦めるときがきのかな?ってゆう時が何度かありました」「本年もよろしくお願い致します。 来年もこの言葉が言えますように」という言葉があった。
誰でもおなじかもしれないけれども、夢に向かってやれることをやりきったらあとはもう祈るしかない。祈ったこととその結果と、それを科学では説明できないかもしれないけれども、2018年に姫イド隊は『サタデーライブ!』に戻ってくることができた。
祈ること自体に科学的な根拠はなくても、祈りをかたちにすることで誰かに伝えることには大きな意味があるような気がする。なにに祈るとかではなくて、いのりをかたちにすることに意味が宿るような、そんなイメージ。
そして祈りであると同時に姫イド隊という場所が4人にとっての大切な場所であることを強く感じる。
舞台『放課後ワンダーランド』で共演した村北沙織さんが引退を発表した翌日の『サタデーライブ!』のときにきょーこさんと話していたときに村北さんの引退が話題になり、彼女の引退がきょーこさんにとって大きなショックだとわかった。
きっとこうゆう質問はいましかできないなとおもったので「今日みたいな日はどんな気持ちで歌ってたんですか」と訊いたら「姫イド隊で集まるときは、3人としゃべってるうちに自然に気持ちが姫イド隊に切り替わっていくので、いつも通り楽しく歌えました」と応えてくれたのをおもいだす。
振り返れば仲間がいて
気がつけば優しく
包まれてた
なにもかもが歪んだ世界で
唯一信じられる
ここが救いだった
喜びも悲しみもわけあれば
強まる想い
この声が届くのなら
きっと奇跡はおこせるだろう
交わした約束忘れないよ
目を閉じ確かめる
押し寄せた闇
振り払って進むよ
どんなに大きな壁があっても
超えてみせるからきっと
明日信じて祈って
"コネクト"
美しい3重唱の"コネクト"が終わって4人がステージからはけるとスクリーンが降りてきて映像が映し出される。 「MilkyWayはあれがあるからね」ということを以前ニコ生かどこかできょーこさんが言っていたけれど、なるほどこうゆうことかとおもう。
登場したのはなのちゃんがかいた姫イド隊4人のミニキャラ。そのミニキャラを印刷して棒をつけたものを4人が持って机の下で動かしながらいつもより幼い声でしゃべっている実写映像だった。
ちょっとしたトークが終わったとおもったらショートコント「しりとり」が始まり、姫イド隊の「い」から初めて「印鑑」でいきなり終わり。続いて「ど」から初めて「土管」。「か」から初めて「缶」という内容で、笑い声があがる。チェキ会できょーこさんに訊いたらこの台本を考えたのはちぃちゃんとのこと。
続いてショートコント「だるまさんがころんだ」。なのちゃんがだるまさんがころんだを言ってるあいだにほかの3人がくるくる回ったり、空中でとまったりして笑が起こる中で、きょーこさんの頭がおもいっきり出て、頭どころか目まで見えていることにフロアからツッコミが入る。
しかしその言葉は映像の4人には届かない。なぜならすでに収録済みの映像だから。多分自分もふくめてあの映像は楽屋でリアルタイムでやっているものを流しているとおもって見ていた人は多いとおもう。だからツッコミを入れたくなる。しかしいま見ていた映像が収録済みのものだとわかるのは4人が再び登場したときのこと。
頭が出ていたけれども、おもしろかったからそのままOKテイクになったらしい。
ライブ ~ ビデオメッセージ
「だるまさんがころんだ」が終わって「わたしたちまめいど隊でした~!!」という言葉でミニキャラの映像が終わりスクリーンにはNEXT LIVE 姫イド隊」と出てからスクリーンが上がっていく。そして4人が登場するまでに流れていたSEはQUEENの"We Will Rock You"の「ドンドンパン!!」のループ。
なにが始まるんだろうとおもっていると、2018年バージョンの衣装に着替えて登場。始まったのはアニソンカバーの"いちごコンプリート"(苺ましまろ)。特に"We Will Rock You"関係なし!!
みかりんとなのちゃんが歌い始めたとおもったらちぃちゃんときょーこさんがフロアに降りて前方からなにかを配りながらずんずんと迫ってくる。ちぃちゃんが近くに来たので手を伸ばして受け取るとのど飴。
チェキ会の最後で残ったのど飴をちぃちゃんが配っていてそこでも受け取ったけど、「はちみつきんかんのど飴」「ノンシュガー果実のど飴」「VC3000のど飴」など、すべてのど飴。『A&Gオールスター』のロビーステージではもっとかわいい飴を配ってたはずだけど、 「本人たちも練習後とかにこれなめてたのかな」とかおもうと少しグッとくるものの、実際本人たちがなめてたかどうかわからない。
ステージ上はみかりんとなのちゃんのふたりから、なのちゃんときょーこさん、きょーこさんとちぃちゃんというかたちで、たった1コーラスのうちに4人が入れ替わって大急ぎでフロアでのど飴を配って、2番からは4人でいつものように歌っていたけれども、短い時間だったけれどもステージで歌う組み合わせが新鮮だった。
そして冒頭からのコールが一気に静まって、ようやく姫イド隊のワンマンライブらしい空気を感じることができて自分の中では落ち着きが取り戻せた感じがした。
"いちごコンプリート"が終わってMCになると、早着替えしてきたことについてふれ、まめいどたいのときのフロアの笑い声がちゃんと楽屋にも聞こえていたらしく、おもったより笑ってもらえて嬉しかったとコメント。
そしてオリジナル曲の"DIG DIG"が始まる。この日なんのコールもなかったオリジナル曲はこの"DIG DIG"だけだったとおもう。それだけに聴いていて大きな安心感があった。
「アンハッピーなエンディングはもう どっかいっちゃった」というフレーズで締めくくられる"DIG DIG"が終わった瞬間の一瞬の余韻が切なく沁みる。
フォーメーションが変わってなのちゃんの曲振りで始まった"カラフルスマイル"(オリジナル曲)は一転して再び大盛り上がり。12月の『アニラブオールスター2018』の熱狂そのままだった。
今回のライブのタイトルの『明日へ連れていくよ』は"カラフルスマイル"からの一節だったので最後に歌うのかなとおもっていただけに少し中盤で歌うのは意外な感じがしたけれども、今回のタイトルが『明日へ連れていくよ』になったいきさつなどはその後も特に語られなかったとおもう。
みんなに会える週末
そんな未来ひとつ続くように
キラキラヒカルから 今
せーので ありがとう! 声の限り歌うよ
いつも笑顔くれる みんなのために
大切な気持ちを 四つ葉のスマイルにこめて
会えたらもっと嬉しくなるから
さあ 手を伸ばすから 明日へ連れていくよ
"カラフルスマイル"
「みんなに会える週末 / そんな未来ひとつ続くように」というDメロの歌詞を書いたのはみかりん。そんな週末も四つ葉のスマイルもこの次はいつ会えるかわからないとおもうと、いろんな感情がこみあげてくる。
そしてカバー曲の"God knows..."(涼宮ハルヒの憂鬱)へと続く。
この"God knows..."はファーストワンマンのときのアンコールで歌ったり、あるいは姫イド隊を初めて見るという人が多いイベントなんかでもよく歌われることがあるくらい、原曲を知ってる人の心に刺さると同時に大きくもりあがれる曲なので、ここがひとつの山場だとわかる。だから長いアウトロで「もっと!」と声を出すようにステージからあおったりフロアにマイクを向けたりする。
このアウトロで会場がひとつになる瞬間を何度目撃してきただろう。それこそ今回のプレイリストの中では最も古い姫イド隊のレパートリのひとつで、この1~2年は少しずつカバー曲が増えていって"God knows..."を歌う回数は減ったものの、いまでもこの曲の持つ力は変わらなかった。この曲はもりあがらないと意味がない。
"いちごコンプリート"から"DIG DIG"、"カラフルスマイル"、"God knows..."と、冒頭で少し気持ちが出遅れていた自分にとってはこの4曲の流れでやっとこの日のライブに追いつけた気がした。"カラフルスマイル"のもりあがりは12月の『アニラブオールスター』を体験していたからこそ、そのもりあがりに違和感を感じずに楽しめたかもしれない。
"God knows..."の最後はお約束のジャンプ。このジャンプがそろわないこともあった過去が懐かしく感じるくらい、4人ともそろっていてきれいだった。
そして再び4人がステージからはけてスクリーンが降りてくる。「今度はなにが始まるんだろう」とおもっていると「TALK ABOUT 姫イド隊」の文字に続いてさっきとおなじ衣装のなのちゃんが登場。
「わたしは姫イド隊に入って2年になりましたが、歌ったり、踊ったり、おしゃべりしたり、ダンスしたり」という天然ぶりでフロアが笑いに包まれる。
なのちゃんに続いて登場したのはきょーこさん。「山口県から上京して半年で初めて受けたオーディションが姫イド隊で、そのころは正直礼儀もなってなかった」という話を聞いて少し驚いた。
おもいだすのは2015年に『新人声優読本』に出演していたころ、にアニメ作品で多くの作品で音響監督を務めている川添憲五さんがゲストで登場したときに、現場の人間が声優にいちばん求めてることは演技の上手さではなくて礼儀だという話をしていたこと。
それから3年くらい経ったころに、きょーこさんが大好きな『プリキュア』シリーズの生みの親である鷲尾天さんがラジオのゲストで登場して、声優に最も求めることはかわいさでも演技の上手さでも、キャラクターに合った声でもなくて礼儀だと言うのを聴いた。
鷲尾天さんが言うには、毎回プリキュアの声優は「顔で選んでる」ってよく言われるけれども、そうじゃない。声で選んでも「こんなのわたしがおもってたキャラクターの声と違う」って言う人は必ずいて、そうゆう人も話が進んでいくうちに声になじんでいく。それよりも大切なのは「この人とならいい作品が作れそうだな」とおもわせてくれる人がらと、原作がないだけに一緒にキャラクターを作っていけるアイディアをその場で出せる引き出しの多い人ということだった。
上京して半年のころのきょーこさんを知らないのだけれども、あのときの川添さんの言葉がその後のきょーこさんの胸の中にちゃんとあるように感じてるのは自分だけじゃないとおもう。
このとき語っていた内容はライブ後のツイートと重なるもので、あまり自分の活動について胸の内を赤裸々にさらすことが姫イド隊のメンバーはないので、その言葉の重さに少し動揺してしまう。
続いて登場したのはちぃちゃん。「こんにチワワ」の一声でフロアに笑いが起きる。そこからきょーこさんとおなじようにまじめに姫イド隊の活動について語っていたのだけれども、手にしたメモをチラッチラッと見るたびに小さく笑い声が上がったこと以外、自分のメモを見返してもなにも書いてない。ちぃちゃんの語る速度にメモが追いつけないとわかってあきらめたことはよくおぼえてる。
最後に登場したはのはB5サイズの手紙を持って登場したみかりん。姫イド隊のただひとりの初期メンバーという重いワードから、活動休止前最後のワンマンライブへの想いを読み上げる姿に「あっ、今日でほんとに姫イド隊は活動休止しちゃうんだ」という実感がこみあげてきて、みかりんのコメントに涙があふれてくる。
活動休止を発表したあとの12月の『サタデーライブ!』のときにみかりんと話したときには「まだなにも実感がわかないんですよね」という言葉が返ってきたけれども、そんなみかりんが深い感慨を持って言葉をつむいでいた。
2013年から約6年活動してきて、その最後が今日かもしれない。「活動休止」ということにしてはいるけれども、「活動再開」することができずに誰かが声優としての活動をやめてしまえばおなじメンバーがそろうことはかもしれない。このライブが終わってしまえばそうゆう現実の中を日々生きなければならないのかという気持ちにおそわれる。
ライブ ~ 本編終了
そうしてスクリーンが上がって、今回着た衣装の中では最も古い2016年のセーラー服姿に金のポンポンを持って4人が登場。登場前から流れていたいつもより長いイントロからアニソンカバーの"もってけ!セーラーふく"(らき☆すた)が始まる。これまで何度か再現していた冒頭のセリフは今回はカット。
ほかの曲よりもユニゾンの多い"もってけ!セーラーふく"は4人の歌声が一体となって、「姫イド隊の歌声」としか言いようのない声がする。そして動きも姫イド隊らしいかわいい動きとジャンプで、カバー曲なのに姫イド隊の世界観が濃く出る。切なさとかわいさで胸が苦しい。
そんな状況の中で4年前から歌い続けてきた、ちぃちゃんとみかりんのハーモニーが切なさと高揚感をスパークさせていく"君の知らない物語"(化物語)が続く。
セットリストを調べていて、この曲をワンマンライブで歌うのは初めてだということが少し意外な感じがしたけれども、活動休止前の最後のライブでこんなに切ない曲を歌われてしまったら、「言いたいことがあるんだよ」というガチ恋向上が響く中で胸が張り裂けそうになる。
2度の衣装が変わったということは残りの曲数が少ないことをいやでも示している。
曲のクロージングへ向かう「おかしいよね わかってたのに 君の知らない 私だけの秘密」という、なのちゃんからきょーこさん、みかりん、ちぃちゃんとつないでいくパートのひとりひとりが全力の歌声、そして4人で歌い上げるラストに、いまこの瞬間が懐かしい過去に変わっていく恐怖を植えつける。
続く"irony"も4年前から歌ってきた曲で、この2曲が続くのは当時から姫イド隊を応援してる人にとってはグッとくる。
姫イド隊のダンスの中でも4にの動きがバラバラで教えるのが難しいということで、なのちゃんが加入した1年目の2017年はレパートリから消えていたものの、それが復活したのは2018年3月のワンマンライブだった。
過去の姫イド隊のライブの動画を見ながらがんばって自分のパートをおぼえたというなのちゃんの努力もあってレパートリに戻ってこれた楽曲だけれども、繊細で複雑な振り付けをしたのは当時の姫イド隊のダンスの先生だった西條智鶴さんだとおもうけれども、西條さんのセンスが光る振り付けの1曲だとおもう。
"キラキラヒカル"と"カラフルスマイル"の振り付けを担当した成田麻実さんはどちらかというとダンスが苦手な人でも楽しく踊れることを意識した振り付けで、それゆえに見てる人が振りコピをしやすいというのは前年に放送されていた『あさみんのダンスLOVE』を見ていてわかった。
西條さんは成田さんとは違ってどちらかといえばスパルタだったのは、彼女のツイートから察することができたけれども、"irony"の4人のダンスを見ているとどうしても西條さんの存在を強く感じて、繊細な美しさに見とれてしまう。
"irony"でも最後のサビの前は4人でつないでいくのだけれども、AメロもBメロもひとりひとりで歌いつないでいく楽曲なだけに、4人それぞれの歌声が際立つし、歌ってる瞬間のひとりひとりの表情の輝きに圧倒されてしまう。
そして「最後の1ページくらい君には 笑顔見せたい」という締めくくりのフレーズが現実をつきつけてくる。
衣装が変わってカバーを3曲歌ったところでMCに突入。みかりんから発せられた「次の曲が最後です」という言葉が発せられて、当然のようにフロアからは「えぇ~っ!!」という声が長く響く。
そんな声もそこそこに「水飲むならいまだよ。飲みな飲みな」という言葉をつづけるみかりんに、なんだかこっちまで脱力してしまう。
ここまで11曲歌ってきたということを聞いて、そんなに時間が経ったことが不思議なくらいあっという間な感じがした。するときょーこさんが「もう1回最初からやろうよ」と言ってフロアがきょーこさんに賛同の意思を示すものの"未来ひとつ"(オリジナル曲)が始まる。
"未来ひとつ"はえりぴんくが姫イド隊に在籍していた2016年に発売されたシングルのタイトル曲で、歌詞の内容は夢の前に立ちはだかる現実の壁をえがいたもの。
かなしい過去につまづいて
届きそうな夢も諦めてた
知らない世界のどこかじゃ
同じ夢叶えた誰かがいる
君が僕に教えてくれた
温もりがここにあれば
立ち上がる (何度でも)
勇気になる (歩き出す)
今から
扉を開けて ほら 旅立とう
願い ひとつ つかみ取るために
祈るだけが出来ることじゃないけど まずは
想い ひとつ 強く持っていたい
そんな小さな"はじめの一歩"を今
"未来ひとつ"
いつ聴いてもいい曲だけれども、活動休止というタイミングでこの曲を本編の最後に持ってくるというのはあまりに泣ける。
"未来ひとつ"の振り付けをしたのは西條さんだ。サビの部分をみんなが振りコピできるようになっていて、いつもの『サタデーライブ!』では「ひとつ」を意味する人差し指を立てた状態の手をサビの最後にみんなで下から上へ伸ばしていくのだけれども、4色の光る棒がいくつもスッと上に伸びていく光景はステージから少し離れた位置で見ていたからこそグッときた。
間奏の部分ではみかりんの「いくぞ!!」という掛け声に続いてフロアが全力で「オイッ!! オイッ!!」と応える。この日コールでたくさんもりあげてくれた人たちの存在がこれ以上ないくらいに頼もしかった。
間奏明けの歌い出しも4人の息がぴったりと合っていて、この4人でたくさん歌った曲ではないだけに、その完成度にこれがいまの4人の集大成なのだといまさらながらおもい知る。
"未来ひとつ"を歌い終わった4人は「ありがとうございました」と言い、一礼をしてからみかりんの「以上わたしたち」の声に続いて「姫イド隊でした」と言って大きな拍手の中ステージから去っていき、ステージの照明が落ちる。
嬉しいお知らせ ~ 終演
フロアでは「姫イド隊の勇姿をもっと見たいですよね」「おぉ~~っ!!」「それではみなさん!! ひ~め~い~どたい!!」という感じで、2つの舞台に分かれて追いかけるようにして「ひ~め~い~どたい!!」「ひ~め~い~どたい!!」と、姫イド隊コールが巻き起こる。
前回のワンマンライブと比べると格段に早い、2分くらいでステージの証明が再び点き、4人がステージに登場。スカートは変わらないまま、上半身は自分のカラーの姫イドTシャツ姿になっている。
「アンコールありがとうございますって言いながら出ていくとおもったけど、アンコールじゃなかった」「初めて聴いたね」と言いながら笑っていた。
ひとりずつ感想を言うことになり、きょーこさんが「まだ終わる実感が全然ない」と言い、みかりんが「みんなで買いに行った指輪が割れちゃったんだけど、もうちょっともってほしかったな」と言いながらも、初期メンバーとして感慨をにじませた。
なのちゃんは涙ぐみながらも「今日は泣かないって決めてきたから。みなさんもこのあとも健やかにお過ごしください」という、急に堅苦しいあいさつにフロアが温かい笑いに包まれる。
最後にちぃちゃんが感想を言おうとしながらくちごもっていると、きょーこさんが「わかる」と賛同。ちぃちゃんから出た言葉は「ありがとうしか言えない」。
さらに「今日初めて姫イド隊を見たって人もいるとおもうんですけど、わたしは影が薄いんですけど、ぜひおぼえて帰ってください」と言うちぃちゃんにメンバーから「薄くないよ!! むしろ濃かったよ!!」とツッコミが入る。
さらにさらに「こんなときに気の利いたダジャレのひとつも言えたら」とちぃちゃんが言うと、きょーこさんが「言ってたじゃん、しょうもないダジャレ」と言われて「しょうもない!?」という悲壮感のない和やかなやりとりに笑い声が続く。
そしてみかりんが手にした紙をよみあげる。のちにオフィシャル・ホームページにアップされたこの内容。
「今日まで、姫イド隊を応援いただき本当にありがとうございました。事前に告知させていただきましたが、本日みなさまに嬉しいお知らせがあります。
現運営会社との契約満了に伴い"姫イド隊"としての活動を休止の発表をいたしました。ですが、急遽新たな運営会社が決まりこの四人で、今後も活動していけることになりました」
フロア全体が興奮に包まれ、歓喜の声が飛び交う。さらに発表は続き、2月17日に記者会見イベントが開催されること、SHOWROOMでの配信が新たに始まることが告げられた。
そしてさっき見たスクリーンに映し出されたビデオメッセージは新しい運営会社から声がかかる前に収録したものだったということも。
この発表がファンに受け入れられてホッとしたみかりんが「みんなに喜んでもらえてよかった。実はみんなで『どうしよう、これじゃ閉店セール詐欺って言われちゃうよ』って不安だった」と言い、フロアから笑い声があがる。
それでも「姫イド隊という名義でライブをするのはこれが最後かもしれない」、次からは違うユニット名になるかもしれないということへのさみしさは変わらない。
姫感もメイド感も特になく、イベントなんかで出ていったときに名前の由来を訊かれて「実は姫もメイドもコンセプトと関係ない」ということを言いづらそうに説明する必要もなくなるのかもしれないけれども、自分の中では姫イド隊というユニット名への愛着は大きい。
ここで恒例のフロアのみんなとの撮影タイム。黒い姫イドTシャツを着たカメラを持った男性が登場し「篠崎さ~ん!!」という声がフロアからあがる。姫イド隊の物販に並んだりチェキを撮ったりしたことがある人なら1度は見たことがあるであろうその人こそ、この日まで姫イド隊の運営を務めてきた篠崎さんだった。
フロアのみんながしゃがむと、多くの人が後ろを向く。するとそこにいるのは関係者席に様変わりしていた、物販テーブルの後ろに並ぶA&G関連の一同の姿。そんな中でも湊元さんの顔が涙でびしょびしょになっているのが印象的だった。
ステージの上からフロアをバックに写真を撮り終わると、「最後はこれまでわたしたちが大切に歌ってきた曲です」というみかりんの言葉とともに、今度こそ最後の曲である"手ノヒラ勇気!~Clover Edition~"が始まる。
ライブのあとにこの曲を作詞したちぃちゃんがツイートしていたことだけれども、この曲の2番の歌詞は「まさに姫イド合格して文化放送スタジオやステージに入った時のことを書いています」ということだった。
はじめての場所 目に映るもの
すべてまぶしく 輝いてた
ふくらんでいく 夢 憧れ
枯れないように はぐくんでく
いつの間にか色とりどりうまってた
いつか描くのためらった ノート
ただ誰よりも誰よりも 星のはやさより
ひたすらに駆け上がってく
私たちのステージ
「ふしぎだね」見渡せば 花開く笑顔
はねるリズム 響くメロディ
手のひらに伝わるよ希望!
"手ノヒラ勇気!~Clover Edition~"
「こむちゃやDGSを前よく聴いてた自分がまさか未来に文化放送さん通うなんて思ってもみなかった」「当時何個かの大きなオーディションであと少し…って所で悔しい思い沢山抱えてて沈んでた中はじめて最後まで選びとってもらえたのが姫イドだった。それから本当にいろんな機会や経験をいただけて。私の活動のスタート地点なのです」というのもちぃちゃんのツイート。
みかりん、なのちゃん、きょーこさん、ちぃちゃんの順番で言うセリフの部分の「踏み出す勇気を / 輝く夢を / きらめく笑顔を / 未来の希望を」という部分を書いたのはきょーこさんだけれども、まるでプリキュアのように「勇気」「夢」「笑顔」「希望」というのが4人がそれぞれを象徴する言葉のように感じる。
ニコニコ生放送の『Café de 姫イド』で自分たちのライブ映像を見ながら、コメンタリーで「姫イド隊がんばれ~!!」って本人たちが言うことがときどきあっただけに、そうゆう考えかたもあながち間違ってないかもしれない。
"手ノヒラ勇気!"を歌い終えると再び「以上、わたしたち姫イド隊でした」と言い、マイクを置いて4人で手をつないでバンザイをしながら肉声で「ありがとうございました」と伝え、大きな拍手の中深々とおじぎをする。12月の『サタデーライブ!』でも見た光景だ。
そして4人がステージから去っていきライブが終了。物販&チェキ会が始まる。チェキ&サイン券は売り切れたものの、会場の時間いっぱいとなり使えなかった券は返金となった。
運営スタッフは篠崎さん以外に女性がふたりいて、チェキの撮影係とレジをしていて姫イド隊のイベント史上最高の人数。
チェキ会を始める前に、ファンに見守られながら各自のカラーの姫イドTを着た姫イド隊の4人と黒い姫イドTを着た篠崎さんが一緒に撮影している姿にとても温かい気持ちと、誰に向けても胸を張って推せる最高のグループをありがとうという感謝の気持ちがわきあがる。
終演後も文化放送の中村さんはカメラを回していて、残念ながらすべてカットになってしまったけれども来場者のコメントを撮っていたりした。コメントをしていた人物の中には篠崎さんの姿もあっただけに、姫イド隊についてどんなことを語っていたのか気になったものの、やはりカットされていた。
12月に発売となったブロマイドは事前にTwitterでワンマンライブの物販メニューとして全種類が公開されていたけれども、そのコンプリートの画像は12月の時点でも現場での物販メニューには出ていたものの、撮影して個人で見るのはいいけれども、ネットに上げるのはダメと言われていただけに、あの日1日で売り切って再販となったことが篠崎さんの気持ちを変えたのだろうか。Twitterでワンマンの物販メニューの画像を見てとても嬉しかった。
最後にファンから4人へ寄せ書き色紙が手わたされて、両手いっぱいのお土産を抱えた4人から「姫イド隊のワンマンライブ、これにて終了」という声とともに、"いちごコンプリート"で配りきれなかったのど飴を配りながら4人は楽屋へ、ファンは会場の外へ。一部のファンはそのままオフ会へと流れてこの日のライブは終わった。
振り返ってみると開演前に流れていたアニソンは4人の活動が続くことを示唆していたようにもおもえる。アニソンにポジティブなものが多いのはわかるけれども、それでも偶然にしてはできすぎているとおもう。
花なら 散りゆく
夢なら 果てなく
それなら 魂(なみだ)は
何処へと 還らん
仕組まれている 終結さえも
求め過ぎてた 答えならば
記号の中で 泳ぎ疲れて
行き着く先は ただの「カリソメ」
永い とき
はなれても
知っている
必ず呼び合う
絆を
運命と呼ぶ事
抱いて
抱きしめても抜け出せない
定められた境から
溶けて
なくなるほどの進化へと
おかえりなさい
白い結晶(やさしさ)が
ふりそそぐ 都市(まち)
全ては包まれるだけ
誰が
決めた訳でもない夢へ
おかえりなさい
心ノままに
林原めぐみ "集結の園へ"
篠崎さん
この日まで姫イド隊を運営していた篠崎さんはKOKOMO BROTHERSはNONA REEVESの所属している事務所の人で、姫イド隊のCDには"いつも僕の隣に..."が収録されている2013年の『ふぁーすとしんぐる』であるから名前がクレジットされていて、姫イド隊の結成時から残っている唯一のメンバーであるみかりんとともにこの日まで歩んできたことになる。
作詞や作編曲をしてはいないけれども、姫イド隊のオリジナル楽曲の方向性をや音像を決めていたのは篠崎さんなのだとおもう。そうゆう意味では姫イド隊の音楽性を好きだった人は篠崎さんの音楽性を好きだったと言ってもいいかもしれない。
12月に発売されたばかりの『ひめいど ぼっくす』で初めてフォトグラファーとして篠崎さんの名前がクレジットされているけれども、多分これまでフォトグラファーのクレジットのなかった『未来ひとつ』と『キラキラヒカル』のジャケットの写真も篠崎さんが撮ったのだとおもう。
そんな人が姫イド隊からいなくなってしまうのだとおもうと、音楽的にはメンバーが変わる以上の大きな変化が待っていてもおかしくはない。
2017年にメジャー・デビュー20周年を迎えたNONA REEVESは90年代初頭、ロックの勢いが強い中で、シティ・ポップをやるためにバンドをやりたいという人には逆風の中、必死な想いでなんとかして集まったメンバーでメジャー・デビューまでたどりついたという話をボーカルの西寺さんが話すのをラジオラジオの洋楽コラムのコーナーなどで何度か聴いたことがある。
そんなNONA REEVESが2019年3月に発売するアルバムのタイトルは『未来』。そのタイトル曲が1月に先行配信されていて、この日までに何度聴いたことだろう。
もしも自分が、そう望んだ未来ならば
凸凹の地図を越えて
映画よりも劇的な道をゆけ!
何度でも転んで立ち上がるんだ
土砂降りの夜の果てに
太陽が照らす場所が
泣けるほど最高の未来
NONA REEVES "未来"
開場 ~ イベント開始
オープニング
ライブ ちぃちゃん ~ きょーこさん
ユニット対抗戦 その1 ジェスチャーゲーム
ユニット対抗戦 その2 2018年クイズ
ライブ みかりん ~ なのちゃん ~ 姫イド隊
アニラブ王座決定戦 2018
ライブ (せぞん ~ gacha-pink ~ mirabilis )~ 終演