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『なりみ祭り vol.1』

当サイト自作フライヤー。タイムテーブルは公式。
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2019年11月24(日)

「なりみ祭りvol.1」

会場:東新宿 真昼の月夜の太陽

時間:開場15:30/開演16:00

料金:前売¥2800+1D/当日¥3000+1D

出演:成田麻実/ヤクシーズ/飯塚彩/田中ミズホ/福尾美佳

 

 

みかりんがプレシャスリズムの相方であるあさみん主催のライブに再び登場!!

前回はアニソンカバーを交えたソロでの30分のライブはスペシャルコラボもあり、ここでしか見られないみかりんが満載だった模様。

 

「もうこの日のために鋭意制作中みたいなものがあるよ!!

しかも逆にここを逃すと『ほかにどこであれなの??』みたいな感じなので

これは来てほしいなってすごくおもいます。絶対来て~~!!」

by みかりん(10月19日(土)の『あくたる~む vol.2』より)

 

 



『なりみ祭り vol.1』に行ってきたよとゆう話

開場 ~ オープニングアクト

この看板を目印に階段を下りてゆく
この看板を目印に階段を下りてゆく

 

11月24日、東新宿にあるライブハウス真昼の月 夜の太陽にみかりんが出演した成田麻実さん(あさみん)主催ライブ「なりみ祭り vol.1」を見に行ってきた。

 

開場時間の15時半を少し過ぎたころに会場に到着。看板を目印に地下へと階段を下る。ライブハウスの入口の扉が開いていて中へ踏み込むと目の前が受け付け。みかりんがお目当てであること告げてお金を払い、フライヤーなどを受け取り、右へと3メートルほど進むと急に死角からみかりんが現れ、自分のスペースで物販を行っていて、あまりの不意打ちにしどろもどろのまま、この日の物販グッズでもあるMika290スウェットを着たみかりんとあいさつを交わす。

 

最終的にこの日用意したぶんのスウェットは売り切れたとゆうことだけれども、非常にかさばるスウェットを145cmの女性がほかのグッズなどと一緒に搬入するとゆうのはきっとすごい光景だったに違いない。階段下りるの大変だっただろうなぁ。

 

みかりんが着ていたのはXLだとおもうけれども、ひざ上15㎝くらいまでをスウェットが覆っていた。見間違いでなければ生足だった気がする。

 

みかりんとあさみんによるユニットであるプレシャスリズム(通称プレリズ)の合同物販「プレシャスリズムお楽しみBOX」(¥500)とゆうくじ引きがあるとゆうこともあって、みかりんの隣はあさみんの物販。あさみんがいないときはみかりんやライブハウスのスタッフのかたがあさみんの物販に対応していた。

 

開演前にみかりんのスウェット(¥4,000)とみかりん初のデモCD(¥500)とみかりん缶バッジ(2個セット ¥500)を購入。うっかり「プレシャスリズムお楽しみBOX」のことを忘れていて、そのごくじを引いたら見事にふたりのサイン色紙が当たった。

 

この日はプレリズの引きがよくて、その後あさみんオリジナルフードのもちもタピオカピーチティー(¥400)を100円増しのブロマイドつきで購入したら引き当てたブロマイドがプレリズだった。たくさんあるくじの中でサイン色紙は3枚だったとおもうけれども、そのうちの1枚を引き当ててしまったことで2019年の運を使い果たしたような気がした。

 

会場内のBGMは終始洋楽が流れていて、開演前は60年代ごろのロックやR&Bで、そのごはもう少し新しいもので心地よい選曲。Animalsの"Don't Let Me Be Misunderstood"が流れていたりした。

 

開演時間の16時を回り、あさみんとみかりんが登場して前説を始める。予告されていないことだったので、一瞬なのが始まるのかとドキドキしてしまった。前説といってもマナーがどうとかとゆう話は一切なく、文化放送で知り合ってプレシャスリズムを組んでとゆう、ふたりの関係性話して終わったような気がする。

 

ピアノの前に座ったあさみんと会話するみかりんが、目の前のスタンドマイクの高さに合わせて最初は背伸びしながら話していて、見てるこっちからすると楽器を演奏しながら歌う人がよく使ってるタイプのスタンドマイクなので、「ちょっと前に倒せばいいのに」とおもうのにそうゆうことをせず、最終的に近くにあったいすにひざ立ちでマイクの高さに合わせていて最高に愛くるしかった。

 

たぶんみかりんは歌うことやステージに立つことは慣れていても、機材にふれることには慣れていなくて、ちょっとしたことで緊張するんだとおもう。そんな初々しい一面を垣間見た気がする。

 

会場にはすでに20人近くの人がいて、「この時間からこんなにお客さんが来てくれて嬉しい」とあさみんはご満悦で、入れ替わりは多少あったとおもうけれども、多いときで30人くらいは入っていたとおもう。いすが足りなくて、立ち見の人もいたくらい。もっと女性が多いのかなとおもったけれども、6~7割が男性だった。

 

みかりんがステージを去り、まりせさんが登場しドラムセットの前に座る。普段はこのライブハウスで店員を務めているとゆうまりせさんのドラムをバックにあさみんがピアノを弾きながら、先日結婚を発表した嵐の二宮和也さんの"虹"をカバー。

 

歌詞に「今日は私と君が / 名字を重ねた日。 / 愛が芽吹いた日。」とあるけれども、もうすでにこの曲を練習をしていたところに結婚の発表が重なったらしい。

 

"虹"が終わったところでギターの田中ミズホさんが登場し、3人でドラマ『あなたの番です -反撃編-』の主題歌、田中圭さんが手塚翔太名義で歌った"会いたいよ"をカバー。Aメロ、Bメロをあさみんが歌い、サビをミズホさんが歌うとゆう構成で、ふたりの伸びのあるボーカルのリレーで恋人に会いたい気持ちを歌いあげる。

 

スタジオではおしゃべりの時間が長かったらしく、そのことが伝わってくるような感じのミズホさんを加えたMCは、歌ったばかりの曲に「あさみんからこの曲をやるって送られてきて聴いたら、こんなに会いたい会いたいって言ってるのに一瞬だけでいいんかい!!」とツッコミを入れたりして楽しい空気で会場が温まり、とてもいいオープニングアクトだった。

 

 

あさみんの「ドラマの主題歌として大ヒットした曲だから半分ぐらいの人は知ってるとおもう」とゆう言葉を受けてミズホさんが「ドラマ見てた人手を挙げて」とゆうとほぼ手が挙がらず。正直自分も見ていなかったので、会場内でどれくらいの人がこの曲を知っていたのかは謎。

 

ちなみに看板にもあるように、この3人のバンド名は「まりせと愉快な仲間たち」。"虹"を歌い終わったあとのMCであさみんが「嫌がるまりせをむりやり引っ張り出して。あっ、そこはすごくうなづくんだ(笑)」と言っていたけれども、まるであさみんとミズホさんがまりせさんを逃がさないように嫌がらせかのようなバンド名で、なんとなくこの1回では終わらない気がする。

 

 

福尾美佳

青い缶バッジを指しながら「これお気に入りです」とみかりんは言った
青い缶バッジを指しながら「これお気に入りです」とみかりんは言った

 

そしていよいよトップバッターのみかりんの登場。さっきまでのスウェット姿から衣装のゆったりとしたワンピースに着替えている。

 

あさみんがピアノを弾き始め、イントロでなんの曲かわからなかったものの、みかりんが歌い始めた瞬間に聴き慣れた"星屑フライト"だとゆうことに気づく。

 

テンポはそのままに原曲の元気なイメージとは違う優しいピアノの音色に、みかりんの歌声も相手の背中を押す力強さではなく、相手のすべてを包み込むような歌声で「すべての人に捧げる応援ソング」を柔らかく歌い上げる。

 

MCを挟んであさみんが作詞・作曲した新曲の"夜空とセレナーデ"が始まる。

 

以前あさみんの1stミニアルバムのレコ発企画『あなたといられる温度』ではみかりん自身があさみんの自作曲の中から好きな"モノクロに深い青"とゆう曲をカバーしていたことはあったけれども、"夜空とセレナーデ"はあさみんがみかりんのために書いた曲。

 

ゆったりとした静かなピアノの伴奏をバックに自分の内に秘めた繊細な乙女心をポツリポツリと語ってゆくような曲で、歌詞がダイレクトに伝わってきて胸がしめつけられて思わず泣いてしまった。

 

「こうゆうのは勢いが大事だよ!!」とか「わたしたちはテンション芸だから」と言っているときのみかりんと真逆のみかりんだった。

 

この曲は純粋に恋愛についての歌だとおもうけれども、この切なさや苦しさはみかりん自身が夢を追う中で感じている感情を違うかたちで表現しているような気がしてしまう。みかりんの歌声の表現力がすばらしいがゆえにその感情が胸に強く突き刺さる。

 

すぐにでもまた聴きたいとおもうものの、この日発売されたデモCDには収録されていない。

 

数日後のあさみんのツイートによると「可愛いみかりんには恋の歌も似合うだろうなと思い書きました」とのこと。

 

「ちなみにレコーディングは、私と2人でやりました。歌詞もギリギリまで書き直してました。ジャッジする大人がいない、全て自分との戦い。みかりんにとってきっと初めてのことで凄く大変だったと思うけど、その分想いが伝わる本当に良い曲になった!New福尾美佳のスタートに携われて嬉しかったです!」とも書いていた。

 

デモCDに収録されていたのは3曲目に歌った"フェイントメモリー"で、それまでの曲調から一転、四つ打ちのバスドラからシンセが鳴り響き、CDにも収録されていたオケとあさみんの生ピアノをバックにみかりんが歌ってゆく。そしてこの曲ではあさみんとのハーモニーが聴けた。

 

とてもポップでアップテンポな曲なので、かなり注意して聴かないと音楽の持つ楽しさが歌詞のシリアスさをおおってしまう。とにかくライブで聴いて、楽曲のクオリティに圧倒されて「名曲きた!!」とおもい、あとで歌詞をしっかり読んでさらにやられてしまった。この曲にはそんな感じ2段階で驚かされた。

 

終演後のみかりんのツイートで「今回作詞をしたフェイントメモリー、めちゃくちゃに想いを詰め込みすぎて私の脳内をそのままぶちまけたみたいになっているので少し恥ずかしいですが個人的には気に入っています」と書いている通り、改めてデモCDについているみかりんの手書きの歌詞カードのコピーを読んでいると、かなり赤裸々にネガティブな部分もふくめて自分の気持ちをこの曲に込めていることがわかる。

 

夢へ踏み出した瞬間の気持ち、大きな壁にぶつかったときに感じていた気持ち、そしていままた新たな一歩を踏み出したその気持ちが込められていて、歌詞カードを読んでいるとそれだけで泣けてくるんだけれども、最後の「進もう」とゆう言葉がさらに追い打ちをかけてくる。

 

ライブの興奮も冷めぬうちにデモCDを聴いてみたらライブよりもやや感情が抑えられたような印象で、歌声はとてもきれいだけれどもライブで体感した感情のダイナミズムが少し薄いかなとゆう気はしたものの、繰り返し聴いてるうちにだんだんと印象が変わってきて、歌声の中に意志の強さがあるように感じて、充分すばらしいじゃないかとおもう。ライブでこの歌声を超えてるように感じていたとゆうのが逆にちょっと信じられないくらい。

 

"夜空とセレナーデ"も"フェイントメモリー"もアーティストとしてのみかりんのいい一面を引き出してくれるすばらしい楽曲で、これらを発表したことがみかりんのこれからのソロとしての活動の宣言になっているのは間違いないようにおもう。

 

おなじアクタリウムのほかのメンバーが役者として舞台や朗読劇に出演して演じる一方で、さまざまな曲を通していろいろな物語をひとりで演じていくのがみかりんにとってのアクターとしての活動になっていくような、そんな予感がある。

 

 

田中ミズホ ~ 飯塚彩 ~ ヤクシーズ

カレーは全然からくないマイルドなお味。ピンクのスプーンはみかりんチョイス
カレーは全然からくないマイルドなお味。ピンクのスプーンはみかりんチョイス

 

みかりんに続いて登場したのはオープニングアクトでも登場した田中ミズホさん。

 

アコースティックギターをストロークでかき鳴らしながら、1度聴いたら忘れられない”ふ・く・ふ・く・お・か!”(本人は隣の佐賀出身らしい)では手拍子を”ハチミツレモン”ではお客さんとのコール&レスポンスなどを織り交ぜながらライブをもりあげていく。

 

MCでは「自分の弱さを打ち明けられる人」とゆうふうにあさみんとの関係やクラウドファンディングが近々始まるとゆうことを語った。

 

これまでの明るい曲から一転してゆったりとしたバラードの”灯り”ではフィンガーピッキングでか細く切ない歌声で乙女心を歌いあげ、”帰る場所”では再びストロークでかき鳴らし故郷で自分のことを待ってくれる人のことを歌い、最後の曲(曲名わからなかった)で再びコール&レスポンスを混ぜながら楽しい空気で終わるとゆうメリハリのあるすばらしい構成で、なんとなく「はじめしんみり、中おかしく、終わり尊く」とゆうお坊さんの説法の真髄に近いような構成のありかたを感じて、そこに「自分はバトンをつなぐ役割」とゆう感じで楽しく終わってゆくあたりに心をつかまれてしまった。

 

最後の曲が終わり、深々と120℃くらいの角度で30秒か1分か、とにかく長いおじぎした状態で静止している姿も印象的で、そこから頭を上げたかとおもったら「ごめん、3分押した~!!」「デコピン3発な(笑)」とゆう気の知れた会場スタッフのかたとのやりとりもあり、短い時間で本人のキャラがよく伝わってきた。

 

ギターのナオキさんをサポートに従えた飯塚彩さんは「愛の歌」をテーマにしているとゆうことで恋の歌が多い。とはいえ昭和歌謡テイストの曲(“恋のカレンダー”)もあり、曲調がみかりんやミズホさんとかぶらないので、三者三様のラブソングが聴けていい感じ。

 

あさみん自身が登場したオープニングアクトもラブソングだったので、彩さんの「愛の歌」とゆうのはたぶん「なりみ祭り」においてとても大事なテーマだったんじゃなかろうかとおもう。最後に歌った"愛が始まってく"とゆう曲も「なりみ祭り」のvol. 1にぴったり。

 

個人的に演奏してる人の手元についつい目がいってしまうこともあり、サポートのナオキさんのプレイに目がいくうちに弦を押さえてる左手の薬指に指輪がされていることに気づく。この日のMCでは話していなかったけれどもおふたりは数日前に入籍したばかりとゆうことを帰宅してTwitterを見て知る。

 

MCではやはりあさみんとの関係を語っていて、過去に2回しかこの真昼の月 夜の太陽に出演したことがなかったけれども、その2回とも共演者としていたのがあさみんだったとのこと。

 

MCのときにあさみんが少し反応して遠くから言葉を返すと彩さんは「あれっ、姿が見えないのになりみさんの声が聞こえる」と言ったので、ふと後ろを振り向くと物販スペースにあさみんとみかりんがそろって立ってライブを見守っていてなんだかじ~んときてしまう。

 

ちなみに彩さんはみかりんのスウェットをご購入とのことで、Twitterにスウェットを着た姿をアップしていた。初めて共演した相手の4,000円もするグッズを買うなんていい人だろう。

 

ここでようやくあさみんオリジナルフードのトマトチキンカレー(¥400)が登場。100円増しのブロマイドつきで購入。6食限定だったけれども多分みかりん側の陣営が半分以上持っていったのではなかろうか。野菜のうまみのあるカレーにほろほろの柔らかいお肉も入っていて満足のひと品。ブロマイドを引いたらあさみんだった。

 

ちなみにこのブロマイドはすべて当日会場で撮ってコンビニでプリントしたものとおもわれ、ほんとに「おまけ」とゆう言葉がぴったりくるような感じで、このゆるさがまたアットホームないい味を出しているし、この日の限定グッズとして機能しているとおもう。

 

ここでヤクシーズが登場。検索してもさっぱり情報がなく、自分の中では謎に包まれていた存在だったけれども、セットチェンジでそれまでステージになかったキイボードが中央に運ばれてきてそこにマイクもセットされたのでキイボードの人が中心人物なのはそのときにわかったけれども、オヤジバンドによるインスト演奏だった。

 

キイボード、エレキギター2人、ベース、ドラムズとゆう5人編成。それまでの出演者から打って変わって音がデカい。ドラムのバスドラからしてズンズンと胸に響く。

 

インストとはいえどんな曲なのかというと70年代ロック。ギターのふたりが作ったとゆうAOR風の自作曲でのギターバトルから始まり、2曲目はJeff BeckもカバーしているとゆうBilly Cobhamの”Stratus”。そして再びギターふたりによる自作の曲を挟んで最後に演奏したのがThe Allman Brothers Bandの”Jessica”。

 

ここまでの流れから想像してなかったジャム・バンドが登場してもうびっくり。ほかのお客さんたちがどうおもったかはわからないけれども、こうゆう音楽は大好きなのでとても楽しかった。

 

50年前に結成されたAllman Brothers Bandは2014年に3度目の解散をして、2017年にはオリジナル・メンバーだったGregg AllmanやButch Trucksが亡くなってしまった。もうそんなに時間が経ったのかとおもいながら聴いていた。もっとキイボードやギターのソロを延々と聴いていたかったけれども、時間の関係上コンパクトな尺であっとゆう間だった。

 

自分のふたつ隣のいすにカジュアルな服装でマスクをしたボブカットの高校生くらいの女の子がいて、自分は普段から聴き慣れている曲だけどこうゆう古いロックはきっとこの子にはきっと響かないんじゃなかろうかとおもったら、ノリノリで体を揺らしていた。

 

それまで休憩タイムでも物販を買うために席から動いたりせずにリュックを胸に抱えたままうつむき加減に儚げにじっとしていて「もしやお目当てはヤクシーズだったのかな。でもつながりがさっぱりわからん」とおもったくらいノリノリ。

 

しかし、帰宅してからTwitterを見てこの少女がちぃちゃんだったことに愕然。自分の勘違いでなければあの子とおなじ容姿でみかりんとの写真をアップしていて、髪型もボブ。会場で全然ちぃちゃんだと気づかなかったし、自分とちぃちゃんのあいだに座ってた人もアクタリウムのファンだったけど話しかけてなかったし、ほかの人も誰も話しかけてなかったとおもう。

 

ただ、演奏中はこらえていたのか、休憩タイムになるとゴホゴホとせきをしていたので少し体調が心配にはなった。(見ず知らずの女の子をそこまで観察してるなんて気持ち悪いね)

 

 

成田麻実 ~ 終演

これがプレシャスリズム
これがプレシャスリズム

 

ヤクシーズの使用したキイボードがそのまま残され、最後にトリを務めるあさみんバンドが登場。

 

衣装に着替えたあさみんがピアノではなくてキイボードの前に座り、3月に出したファーストミニアルバム『あなたといられる温度』で冒頭のインストに続く実質的な1曲目である“未来を教えて”から一気にトップのテンションで始まる。

 

この曲は練習中にガン泣きしてしまい、本番中も泣きそうになってしまったらしい。あさみんバンドに初参加のギターのいっせいさん以外のベース竹田さんとドラムの芦川さんにとってはあさみんが泣きだすのは慣れた光景らしく、ガン泣きしながら「わたしの曲を演奏してくれてありがとう」と言ってるあさみんをよそに涼しい顔「あっ、トイレ行ってきま~す」と言って平然としているとゆう話をMCで笑いながらしていた。

 

そうゆうエピソードを聴いているとオープニングアクトのガールズバンドの練習風景のエピソードとの違いがおもしろいなぁとおもう。

 

2曲目はアグレッシヴな”2人の世界”、そして少しテンポとテンションを落とした"再生の森"と続く。ここまでの3曲は3月に出したファーストミニアルバム『あなたといられる温度』からの曲。

 

MCを挟んで初披露となる新曲"嘆きの夜"は「ねぇ 認めて」とゆう最後の言葉がずしっと重い。記憶が間違ってなければミドルテンポの曲ではなかただろうか。そこから少しテンションを上げて爽やかな"Silly"へと続く。間奏部分の低音から高音へスライドしていくギターのオクターブ奏法が印象的で、やっぱりこうゆうアグレッシヴなギターがあさみんの曲には似合う。

 

ベースの竹田さんがあさみんの後ろにいることもあって、客席に近い位置でアクションを交えながらプレイするギターのいっせいさんはこのバンドにとってはフロントマンとしてお客さんに楽曲の熱気を伝えていく役割をあさみんの代わりに上手に担っていた。

 

本編最後は"シンドローム"。ひずんだファズギターの音が炸裂して、完全燃焼したいとゆうバンドの意気込みがひしひしと伝わってくる。この曲はあさみんが初めて作ったとゆう曲で、前年8月の初めてのワンマンライブでも本編最後に演奏された楽曲ながら、これまでに発売された2枚のデモCDや1stミニアルバムには収録されていない。

 

アンコールではバンドメンバーは登場せずあさみんひとりが登場しキイボードの前に座り、来年の目標としてフルアルバムを作りワンマンライブをやると宣言し、来年は1月に20代最後のライブ、2月に30代最初のライブが渋谷La.mamaであるからみんな来てねと抱負を語った。今回がバンドでの演奏が半年ぶりとゆうこともあり、2019年はあさみんにとって弾き語りでライブをこなす武者修行の年だったらしい。

 

あさみんの呼び込みでヤクシーズのキイボードの相澤さんが登場してピアノの前に座ると、あさみんから「実はわたしのピアノの先生なんです」とゆう紹介が入り、「これが今日いちばん緊張するんだよな~」と言いながら、この日の来場者全員にQRコードでも弾き語りヴァージョンが無料配信された”かぞえうた”を2人だけの演奏で披露し、しっとりと「なりみ祭り」が閉じられた。

 

終演後の物販ではあさみんの体があいたこともあり、プレシャスリズムとの3ショットチェキ(¥1,000)が新たに登場。

 

せっかくなのでプレリズのふたりだけで1枚お願いして、サインが書き終わったチェキをわたしてもらうときにみかりんから新曲の感想を求められたのでそれをふくめて少し話をしたときに、デモCDの歌詞カードに作詞・作曲のクレジットは載っていたけれども編曲者の名前が載っていなかったのでみかりんに訊ねると、みかりんも知らなかったしく、隣にいたあさみんに訊いていて、それで作曲者とおなじ人物だとゆうことがわかり、さらに作編曲の発注があさみん経由だとゆうことがわかった。

 

とゆうことはとおもい、デモCDの作りかたもあさみんに教わったのかなとおもったら、やはりそうだったらしく、「あさみんがいないとなにもできないの」と、笑いながら言っていたけれども、誰かに頼ってでも前に進めることがどれだけすごいことかとおもう。

 

できない理由を見つけてあきらめてしまうのは簡単で、その壁を壊して一歩踏み出すのはとても難しい。そして一歩踏み出したからこそとてもすてきな曲が2曲もこの世に生まれた。そのどちらもみかりんとゆう存在がいなければ生まれることのない楽曲で、それを本人も気に入っていて、「この曲好き」ってお互いに言い合えることはとても幸せなことだ。

 

さらにそれを発表できる場所がこうゆう温かい場であることの奇跡をおもう。当たり前のことなんてなにひとつない。系統の全然違うボーカリストふたりがおなじスクールで出会って、なんの予兆もないまま卒業時に組むことになったプレシャスリズムが、かたちを変えながらも自分たちの意思で続いている美しい未来を目にした。

 

自分たちでグッズを作ってるくらい、お互いにプレリズでいることを楽しんでいて、曲は歌ってないのにあさみんはプレリズのCDを持ち込んで販売したりもしていた。友情とか愛情とか、そうゆうものがつまった時間だった。

 

オリジナルフードのこともあってあさみんの家族も会場にいて、あさみん一家の空気感も感じることができて、あさみんとゆう存在のルーツも少しだけふれられたような気がする。

 

来場者全員にあさみんから贈られたピアノの弾き語りによる"かぞえうた"を聴くとこの日の記憶がよみがえってくる。もう懐かしいなんて嘘みたい。

 

鈍い足音で 急かすあなた追い越して

そっと触れたなら 滑り落ちる恋をした

 

なんだかもう嬉しすぎて

眩暈がすることもあるでしょう

指先痺れるような熱い痛みさえも心地いいの

 

愛しくてたまらない

今夜も目を閉じ飲み込まれてゆけ

長い夢の先ただゆらりさまよう

 

     "かぞえうた"

 

2019年12月6日 (金)